2010年6月27日日曜日

残念な人の思考法

(著:山崎 将志)

この本は、著者が実際に会ってきた“残念な人”を事例に、残念にならないための方法を教えてくれます。


まず、残念とは何か?


例えば、仕事ができないと言われる「頭のよい人」の例があります。

頭のよい人は、ビジネススキルの一つである、論理的思考能力も優れています。しかし、いくら論理的思考ができていても、論理の出発点である前提条件が異なれば、結果は残念なものになってしまいます。


ここで、仕事の成果を「プライオリティ(の正しさ)×能力×やる気」

という明確な式で表現しています。

つまり、能力とかやる気だけあっても仕事はうまくいかない。


プライオリティ付けの「正否」と「適否」が結果を左右するのです。


先の例で言えば、前提条件が正しくなければ(もしくは、その時々で適合したものでなければ)、成果も残念な結果となります。


じゃあ、どうすればいいの?


それが、プライオリティ思考という考え方を持つことだということです。


自分の中の考えに、優先順位を設けて物事を考える。これが、先の前提条件にもなってきます。


例えば、「組織の役に立ち認められる」という前提条件と「一人で食っていけるスキルを身につける」という前提条件のどちらに高いプライオリティをつけるかで、今後の仕事のやり方が変わってくるかも知れません。


ただ単に、やれといわれた仕事をやっているだけでは、限りある時間を無駄に過ごしているように感じます。


自分は「一人で食っていけるスキルを身につける」を前提条件と置き、これからの仕事をやっていこうかなと思います。


ん~でも現実はそうもうまくいかなそうですけどw


この本はとにかく、色々な「残念」を紹介しています。久々に面白い!と思える本でしたので、一読の価値ありです!

2010年6月17日木曜日

仮説思考

(著:内田 和成)

「仮説から始めれば作業量は激減する!」

これは、今回紹介するこの本の帯に書いてあった言葉です。


「仮説思考」の要諦を解説する本だけあって、仮説思考のいいところを前面に押し出しています。著者の主張する通り、時間との勝負であるビジネスの世界では仮説思考が強力な武器になるのだな、と思わされました。


問題の大枠を捉え、そこから自分なりの仮説を立てた上で情報収集をし、仮設の検証をする。仮説と検証の繰り返しにより、仮説の精度を高めていく。これが、問題解決の最短ルートになる確率が高い。

逆に、あらゆる可能性を網羅的に洗い出し、データありきの分析をしていくと時間切れになってしまう。しかも、問題の本質も見えにくくなってしまう。


ということで、仮説思考によって仕事がうまくいくよ、仮説思考のトレーニングもやってみましょう、という感じです。


仮説思考トレーニング法は簡単なようで、難しい。

それは、なぜ?を繰り返すことです。


例えば、新聞記事で「A社が増益」という見出しがあれば、なぜ?増益しているのか。その業界が好調なのか、国の景気がそもそも上向きなのか、A社の製品でヒットが生まれたのか、A社がコストカットしたのか、などなど、とにかく色々仮説を立てていくこと。

記事以上の情報はあえて収集せず、そこから仮説をひねり出す。そして、その仮説を元に本やインターネット等で情報収集をし、仮説の検証をする。


実は、自分も上の人に「何事にも仮説を持て」と言われています。

そして、「分かりません」は禁句。

答えはなくとも、仮説はひねり出せる。


何だか強引なような気もしますが、何事にも仮説を持って、情報の海に溺れないよう(惑わされないよう)になっていきたいものです。

2010年6月14日月曜日

知らないと恥をかく世界の大問題

(著;池上 彰)

リーマンショック、政権交代、首相辞任、南アフリカワールドカップ、ユーロ危機、上海万博などなど、世界及び日本のニュースが次々と報道されています。


一応、ニュース記事は日経等で見るようにしているのですが、いかんせん基礎知識がまったくない。ということで、この本を読んでみました。池上さんが書いた本ということもあって、世界のニュースをわかりやすく解説してくれています。


この本では、“世界のお金”の重心は西から東へと動いている!という話から始まります。世界中のお金の中心がそれまでのアメリカから、中東のオイルマネーや、新興国の中国やインドに引っ張られているということです。


アメリカを発端とする金融危機、オバマ政権による政策、資源大国のロシアの復活、世界の工場から世界の市場へと変貌する中国、IT成長戦略のインド、中東の原油高、これら一つ一つの要素が実は密接に絡み合いながら世界が動いているのです。


もちろん、その中に日本もいます。政権交代が実現し、変わろうとしている日本が今後どのような立ち位置で世界と関わっていくか。年金問題、少子高齢化社会、普天間基地移設問題、官僚の不祥事など問題は山積みです。


そんな中、私達は今後どうすればいいか。池上さんは一つの答えを示してくれています。


それは、“自立した個人”になること。国に頼らず、「真の豊かさ」とは何だろうと考えてみる、ということです。そうすれば、おのずとやるべきことが見えてくると。


真の豊かさ・・・、中々難しい問いです。

2010年6月12日土曜日

「ビジネスの常識」が一冊でわかる本

(著:内山 力)

就活生や新社会人にはぴったりの本です。わずか200ページでビジネスや社会の常識を“知る”ことが出来ます。(さすがに、深く理解するには日経等を読むのが効果的ですね。)


薄い参考書といった感覚で読み進めていきました。

この本では、経営の資源である“ヒト”“カネ”“モノ”“情報”の4つの切り口からビジネスの基本知識を解説しています。


そして、最終的には“ヒト×カネ”“ヒト×モノ”“ヒト×情報”“カネ×モノ”“カネ×情報”“モノ×情報”といったように、一つ一つの要素をクロスさせたビジネスの常識を解説しています。


実際の企業経営には様々な外部要因、内部要因が渦巻いていて、その中で競争優位性を継続していかなければなりません。


だから、本書のように経営資源を細分化(ヒト、カネ、モノ、情報)していって、経営状況を分析することが大切なのですよね。(そのための分析手法が、頭のいい人達によって解発されています。)


自分も一社会人として、“常識”くらいは知っておこうと思い、この本を手に取りました。

特に“ヒト×カネ”の章で取り上げていた、給与とか株等は、自分の財産設計にも関わるところでした


“何も知らない”でも生きていけるけど、“知っている”からこそ面白い世界が見えてくるかもしれません。

2010年6月7日月曜日

99.9%は仮説

(著:竹内 薫)

たけしのコマ大数学科でもおなじみの竹内薫さんによる新書です。


この本では科学の事例を題材にし、常識や先入観、固定観念がどれだけ私達の思考を束縛しているのかを紹介しています。


ここで問題。

これはなんでしょう?



はい。世界地図が逆さまですね。


じゃなくて、オーストラリアの世界地図です。

上が北、下が南だと勝手に決め付けていると、この地図は単なる逆さまにしか見えません。


次に、科学の例を一つ出してみます。

空間や時間は唯一無二の存在でしょうか?


ここで仮説の登場です。

空間や時間が唯一無二の存在、つまり絶対空間、絶対時間の仮説です。そうすると、ニュートン力学のような理論が成立します。


こっから、ちょっと理解しがたい話です。

空間や時間が唯一無二であるという仮説があるならば、空間や時間が複数あるという仮説もありです。実はこの考え方が、アインシュタインの相対性理論につながってきます。

これについては、理解の範疇を超えているので詳細は記しません。


ただ、ここで言いたいのは、

万人の常識を疑ったことで大理論が生まれた

という事です。


常に物事の背景にある仮説を理解して、その仮説を疑ったりしてみるのは頭の体操になると思います。先の世界地図の例でも、逆さまだ!と思ってしまった人は、上が北、下が南という仮説を元に、逆さまだ!と思ったわけです。(逆にオーストラリア人は日本の世界地図を逆さまだ!と思うかもしれませんねw


相対性理論がなかなか理解できないのも、無意識のうちに絶対空間、絶対時間を意識しているからです。


ビジネスの世界でも仮説は大切だと思います(ひたすら仮説検証をやらされますしねw)。

世の中の全てが人の営みだと考えると、題名のように99.9%は仮説から出来ていると考えられますから。

2010年6月3日木曜日

ゲーム理論の思考法

(著:川西 諭)

「ゲーム理論」面白いです。

この本を読むことでゲーム理論を理解し、ビジネスにおける戦略発想の技術を垣間見ることができます。


まずは、ゲーム理論の概要。

ゲーム理論の目的には、“ゲームの構造を理解する”“未来を予測する”“適切な解決策を見つける”といった3点があります。

(ゲーム理論についての詳細な解説は、ウィキペディア等に載っているのでそちらに譲ります。)


基本的には、ゲーム理論では世の中で起こっている現象をすべて“ゲーム”として捉えます。その中で利害関係のある主体が、2(対象は人だけとは限らない)以上あればゲームは成立します。また、そこには前提条件となるような、なんらかのルールが必ず存在します。まずは、このような構造を正しく理解することでゲーム理論が適応されます。


次に、利害関係を全て数値化します。要は、勝ち・負け・引き分けを点数化するような感じです。その元で、ゲームを施行し主体(プレイヤー)の行動を予測します。


ここでゲーム理論には一つの仮定、つまり「全てのプレイヤーが利益を求めて行動している。」という前提が重要になってきます(近年では、この前提を取っ払った行動経済学というものもあるようです)。


最後に、全てのプレイヤーにとって最適な解となるような状態を見つけます。お互いが利益を得られるような状況です(その利益が最大であるとは限りません、必ずあるとも言えません)。


以上がゲーム理論の大雑把な概要です。

今回は例題を示しませんが、機会と時間があるときに記事としてアップしようかと思います。


そういえば、鳩山首相が辞任しました(6/2付)。

次の首相は誰になるのでしょうか。


この問題にも、ゲーム理論が適応できそうです(そう簡単ではないですがw)。


プレイヤーは、菅さん、岡田さん、前原さん、野田さんといった感じでしょうか。

この問題では、それぞれの思惑があるだろうし、小沢さんの影響力も無視できません。様子を見る人もいるだろうし、即座に立候補する人もいるかと思います。

結果、岡田さん、前原さん、野田さんグループは菅さんを支持しているそうです。


また、国民もプレイヤーとなりえます。菅さんが首相になることを喜ぶ人や、そうでない人もいそうです。つまり国民も利害関係者です(だから政治には興味を持って、参院選挙もいきましょうね!)。


こう考えていくと、どんどん複雑化していきそうです。

政治の世界も様々な思惑の中で動いているのでしょうね。私達の理解できないような出来事もゲーム理論で考えれば、実は納得できるのかも知れません。

2010年6月1日火曜日

魔王

(著:伊坂幸太郎)

ビジネス書を読み続けるのも疲れるので、今回は小説を読んでみました。


ここで小説の内容について書いてしまうとネタバレ的な感じになってしまうので、ぼかしながらになってしまいます。


この小説には、“大きな物(世間や社会)に個人がどうかかわっていけるのか?”“集団の中に生きる怖さ”という2つの大きなテーマが書かれているのかな、と思いました。


ある兄弟(性格が正反対)の二人の視点から、大きく二章に分かれて物語が進んでいます。自分ならどっちのタイプだろうか?とか、題名になっている“魔王”とは何だろうか?というのを考えながら読み進めていくと面白いです。(元となっている“魔王”は小学校の音楽の時間で習った有名なアレです。)

たぶん、ちょっと置いてからまた読み返すと違った見方もできるかもしれません。


この小説のすごいところは、日本の未来を予言していたかのような物語になっているということです。特に政治に関して(詳しくはここには書きません)。


たまには小説もいいものです。ビジネス書と違って、人によって幾通りの読み方があるし、何より頭の中で情景が描けます。想像力豊かになる感じでしょうか。


今後も月1冊くらいのペースで小説を読もうかな。