2010年8月5日木曜日
VBSのメモ
2010年6月27日日曜日
残念な人の思考法
(著:山崎 将志)
この本は、著者が実際に会ってきた“残念な人”を事例に、残念にならないための方法を教えてくれます。
まず、残念とは何か?
例えば、仕事ができないと言われる「頭のよい人」の例があります。
頭のよい人は、ビジネススキルの一つである、論理的思考能力も優れています。しかし、いくら論理的思考ができていても、論理の出発点である前提条件が異なれば、結果は残念なものになってしまいます。
ここで、仕事の成果を「プライオリティ(の正しさ)×能力×やる気」
という明確な式で表現しています。
つまり、能力とかやる気だけあっても仕事はうまくいかない。
プライオリティ付けの「正否」と「適否」が結果を左右するのです。
先の例で言えば、前提条件が正しくなければ(もしくは、その時々で適合したものでなければ)、成果も残念な結果となります。
じゃあ、どうすればいいの?
それが、プライオリティ思考という考え方を持つことだということです。
自分の中の考えに、優先順位を設けて物事を考える。これが、先の前提条件にもなってきます。
例えば、「組織の役に立ち認められる」という前提条件と「一人で食っていけるスキルを身につける」という前提条件のどちらに高いプライオリティをつけるかで、今後の仕事のやり方が変わってくるかも知れません。
ただ単に、やれといわれた仕事をやっているだけでは、限りある時間を無駄に過ごしているように感じます。
自分は「一人で食っていけるスキルを身につける」を前提条件と置き、これからの仕事をやっていこうかなと思います。
ん~でも現実はそうもうまくいかなそうですけどw
この本はとにかく、色々な「残念」を紹介しています。久々に面白い!と思える本でしたので、一読の価値ありです!
2010年6月17日木曜日
仮説思考
(著:内田 和成)
「仮説から始めれば作業量は激減する!」
これは、今回紹介するこの本の帯に書いてあった言葉です。
「仮説思考」の要諦を解説する本だけあって、仮説思考のいいところを前面に押し出しています。著者の主張する通り、時間との勝負であるビジネスの世界では仮説思考が強力な武器になるのだな、と思わされました。
問題の大枠を捉え、そこから自分なりの仮説を立てた上で情報収集をし、仮設の検証をする。仮説と検証の繰り返しにより、仮説の精度を高めていく。これが、問題解決の最短ルートになる確率が高い。
逆に、あらゆる可能性を網羅的に洗い出し、データありきの分析をしていくと時間切れになってしまう。しかも、問題の本質も見えにくくなってしまう。
ということで、仮説思考によって仕事がうまくいくよ、仮説思考のトレーニングもやってみましょう、という感じです。
仮説思考トレーニング法は簡単なようで、難しい。
それは、なぜ?を繰り返すことです。
例えば、新聞記事で「A社が増益」という見出しがあれば、なぜ?増益しているのか。その業界が好調なのか、国の景気がそもそも上向きなのか、A社の製品でヒットが生まれたのか、A社がコストカットしたのか、などなど、とにかく色々仮説を立てていくこと。
記事以上の情報はあえて収集せず、そこから仮説をひねり出す。そして、その仮説を元に本やインターネット等で情報収集をし、仮説の検証をする。
実は、自分も上の人に「何事にも仮説を持て」と言われています。
そして、「分かりません」は禁句。
答えはなくとも、仮説はひねり出せる。
何だか強引なような気もしますが、何事にも仮説を持って、情報の海に溺れないよう(惑わされないよう)になっていきたいものです。
2010年6月14日月曜日
知らないと恥をかく世界の大問題
(著;池上 彰)
リーマンショック、政権交代、首相辞任、南アフリカワールドカップ、ユーロ危機、上海万博などなど、世界及び日本のニュースが次々と報道されています。
一応、ニュース記事は日経等で見るようにしているのですが、いかんせん基礎知識がまったくない。ということで、この本を読んでみました。池上さんが書いた本ということもあって、世界のニュースをわかりやすく解説してくれています。
この本では、“世界のお金”の重心は西から東へと動いている!という話から始まります。世界中のお金の中心がそれまでのアメリカから、中東のオイルマネーや、新興国の中国やインドに引っ張られているということです。
アメリカを発端とする金融危機、オバマ政権による政策、資源大国のロシアの復活、世界の工場から世界の市場へと変貌する中国、IT成長戦略のインド、中東の原油高、これら一つ一つの要素が実は密接に絡み合いながら世界が動いているのです。
もちろん、その中に日本もいます。政権交代が実現し、変わろうとしている日本が今後どのような立ち位置で世界と関わっていくか。年金問題、少子高齢化社会、普天間基地移設問題、官僚の不祥事など問題は山積みです。
そんな中、私達は今後どうすればいいか。池上さんは一つの答えを示してくれています。
それは、“自立した個人”になること。国に頼らず、「真の豊かさ」とは何だろうと考えてみる、ということです。そうすれば、おのずとやるべきことが見えてくると。
真の豊かさ・・・、中々難しい問いです。
2010年6月12日土曜日
「ビジネスの常識」が一冊でわかる本
就活生や新社会人にはぴったりの本です。わずか200ページでビジネスや社会の常識を“知る”ことが出来ます。(さすがに、深く理解するには日経等を読むのが効果的ですね。)
薄い参考書といった感覚で読み進めていきました。
この本では、経営の資源である“ヒト”“カネ”“モノ”“情報”の4つの切り口からビジネスの基本知識を解説しています。
そして、最終的には“ヒト×カネ”“ヒト×モノ”“ヒト×情報”“カネ×モノ”“カネ×情報”“モノ×情報”といったように、一つ一つの要素をクロスさせたビジネスの常識を解説しています。
実際の企業経営には様々な外部要因、内部要因が渦巻いていて、その中で競争優位性を継続していかなければなりません。
だから、本書のように経営資源を細分化(ヒト、カネ、モノ、情報)していって、経営状況を分析することが大切なのですよね。(そのための分析手法が、頭のいい人達によって解発されています。)
自分も一社会人として、“常識”くらいは知っておこうと思い、この本を手に取りました。
特に“ヒト×カネ”の章で取り上げていた、給与とか株等は、自分の財産設計にも関わるところでした。
“何も知らない”でも生きていけるけど、“知っている”からこそ面白い世界が見えてくるかもしれません。
2010年6月7日月曜日
99.9%は仮説
たけしのコマ大数学科でもおなじみの竹内薫さんによる新書です。
この本では科学の事例を題材にし、常識や先入観、固定観念がどれだけ私達の思考を束縛しているのかを紹介しています。
ここで問題。
これはなんでしょう?
はい。世界地図が逆さまですね。
じゃなくて、オーストラリアの世界地図です。
上が北、下が南だと勝手に決め付けていると、この地図は単なる逆さまにしか見えません。
次に、科学の例を一つ出してみます。
空間や時間は唯一無二の存在でしょうか?
ここで仮説の登場です。
空間や時間が唯一無二の存在、つまり絶対空間、絶対時間の仮説です。そうすると、ニュートン力学のような理論が成立します。
こっから、ちょっと理解しがたい話です。
空間や時間が唯一無二であるという仮説があるならば、空間や時間が複数あるという仮説もありです。実はこの考え方が、アインシュタインの相対性理論につながってきます。
これについては、理解の範疇を超えているので詳細は記しません。
ただ、ここで言いたいのは、
万人の常識を疑ったことで大理論が生まれた
という事です。
常に物事の背景にある仮説を理解して、その仮説を疑ったりしてみるのは頭の体操になると思います。先の世界地図の例でも、逆さまだ!と思ってしまった人は、上が北、下が南という仮説を元に、逆さまだ!と思ったわけです。(逆にオーストラリア人は日本の世界地図を逆さまだ!と思うかもしれませんねw)
相対性理論がなかなか理解できないのも、無意識のうちに絶対空間、絶対時間を意識しているからです。
ビジネスの世界でも仮説は大切だと思います(ひたすら仮説検証をやらされますしねw)。
世の中の全てが人の営みだと考えると、題名のように99.9%は仮説から出来ていると考えられますから。
2010年6月3日木曜日
ゲーム理論の思考法
(著:川西 諭)
「ゲーム理論」面白いです。
この本を読むことでゲーム理論を理解し、ビジネスにおける戦略発想の技術を垣間見ることができます。
まずは、ゲーム理論の概要。
ゲーム理論の目的には、“ゲームの構造を理解する”“未来を予測する”“適切な解決策を見つける”といった3点があります。
(ゲーム理論についての詳細な解説は、ウィキペディア等に載っているのでそちらに譲ります。)
基本的には、ゲーム理論では世の中で起こっている現象をすべて“ゲーム”として捉えます。その中で利害関係のある主体が、2(対象は人だけとは限らない)以上あればゲームは成立します。また、そこには前提条件となるような、なんらかのルールが必ず存在します。まずは、このような構造を正しく理解することでゲーム理論が適応されます。
次に、利害関係を全て数値化します。要は、勝ち・負け・引き分けを点数化するような感じです。その元で、ゲームを施行し主体(プレイヤー)の行動を予測します。
ここでゲーム理論には一つの仮定、つまり「全てのプレイヤーが利益を求めて行動している。」という前提が重要になってきます(近年では、この前提を取っ払った行動経済学というものもあるようです)。
最後に、全てのプレイヤーにとって最適な解となるような状態を見つけます。お互いが利益を得られるような状況です(その利益が最大であるとは限りません、必ずあるとも言えません)。
以上がゲーム理論の大雑把な概要です。
今回は例題を示しませんが、機会と時間があるときに記事としてアップしようかと思います。
そういえば、鳩山首相が辞任しました(6/2付)。
次の首相は誰になるのでしょうか。
この問題にも、ゲーム理論が適応できそうです(そう簡単ではないですがw)。
プレイヤーは、菅さん、岡田さん、前原さん、野田さんといった感じでしょうか。
この問題では、それぞれの思惑があるだろうし、小沢さんの影響力も無視できません。様子を見る人もいるだろうし、即座に立候補する人もいるかと思います。
結果、岡田さん、前原さん、野田さんグループは菅さんを支持しているそうです。
また、国民もプレイヤーとなりえます。菅さんが首相になることを喜ぶ人や、そうでない人もいそうです。つまり国民も利害関係者です(だから政治には興味を持って、参院選挙もいきましょうね!)。
こう考えていくと、どんどん複雑化していきそうです。
政治の世界も様々な思惑の中で動いているのでしょうね。私達の理解できないような出来事もゲーム理論で考えれば、実は納得できるのかも知れません。
2010年6月1日火曜日
魔王
ビジネス書を読み続けるのも疲れるので、今回は小説を読んでみました。
ここで小説の内容について書いてしまうとネタバレ的な感じになってしまうので、ぼかしながらになってしまいます。
この小説には、“大きな物(世間や社会)に個人がどうかかわっていけるのか?”“集団の中に生きる怖さ”という2つの大きなテーマが書かれているのかな、と思いました。
ある兄弟(性格が正反対)の二人の視点から、大きく二章に分かれて物語が進んでいます。自分ならどっちのタイプだろうか?とか、題名になっている“魔王”とは何だろうか?というのを考えながら読み進めていくと面白いです。(元となっている“魔王”は小学校の音楽の時間で習った有名なアレです。)
たぶん、ちょっと置いてからまた読み返すと違った見方もできるかもしれません。
この小説のすごいところは、日本の未来を予言していたかのような物語になっているということです。特に政治に関して(詳しくはここには書きません)。
たまには小説もいいものです。ビジネス書と違って、人によって幾通りの読み方があるし、何より頭の中で情景が描けます。想像力豊かになる感じでしょうか。
今後も月1冊くらいのペースで小説を読もうかな。
2010年5月29日土曜日
20歳のときに知っておきたかったこと
(著:ティナ・シーリング)
この本は、自分の中にある“起業家精神”をくすぶってくれる。
そして題名通り、学生のうちに読んでおきたかったと思ってしまう。
著者は、スタンフォード大学で起業家育成につながる講座を開講しており、全米ではトップクラスの評価を得ています。
実際の講座内容や自身の経験、有名起業家(スティーブジョブス等々)の話を例に挙げ、「成功するには」を説いている。
一つ印象に残った部分だけをここでは書いてみよう。
「情熱とスキルと市場が重なり合うところ。それが、あなたにとってのスウィート・スポットです。」
まずは情熱。
仕事は何のためにやるの?という質問があると思います。ほとんどの人は具体的には答えられないかと(まあ、生活のためとか、お金のためとか、資本主義社会だからとか、その類の答えはいくつでもあるとは思いますが、それだと今の仕事をやっている理由にはなりませんよね)。
ここで一つ例を。
最近、ある研究者を追ったテレビ番組を見ました。その研究者の夢は、「誰でも操作できるPCを作ること」でした。
明確な目標だと思いませんか?
要は、PCを操作するのに当たり前のインターフェースに、メスをいれたのです。
固定観念を破っています。
この研究者にとって、仕事=情熱=確かな目標となっています。
さらに彼は、学生の頃は工学専門でしたが、目標達成のために神経系、脳科学系の分野にアンテナを伸ばし、たえずスキルを身につけています。
また、この目標をもう一段階深堀りしてみると、「キーボードとかマウスなしでいかにしてPCを操作するか、子供、お年寄り、障害者でも操作できるインターフェースを作る。」と言い換えられます。
実は、市場もちゃっかり見据えているわけです。特に、障害者に対するPCインターフェースはビジネスチャンスが転がっています。
上記で見たように、この研究者は情熱とスキルと市場のバランスをうまくとっています。
自分も社会人になってしまったので、今後子供でも出来たら「何で仕事をするの?」とか「パパの仕事は何?」とか聞かれるかも知れません(遠い先かも知れませんがw)
そのときに、子供にも分かりやすく語れたらかっこいいですよね。
恥ずかしながら自分は、まだ「何で仕事をするの?」に答えられません。
“情熱”と“スキル”と“市場”、この3つを大切にし、語れる答えを探していこうと思う今日この頃でした。
2010年5月23日日曜日
伝える力
(著:池上彰)
この本の著者は、今テレビ等でも活躍中の池上彰さんです。
流石。池上さんの本は分かりやすく、すんなりと読み終えることが出来ました。
以前に読んだ「コメント力」では“切れ味のよい発言”に重きを置いていました。
今回の「伝える力」では、“話す”“書く”“聞く”のトータルから、コミュニケーション能力を上げるすべを紹介しています。
池上さん自身の経験談も盛り込まれているため、説得力がある本でした。
何かを伝えるときの基本、「簡単なことは簡単に」「難しいことも簡単に」。これが中々出来ない。
つい最近もOB訪問の一環で、後輩に自分の会社について話しました。しかし、ついつい難しい言葉を使ってしまい、相手を困惑させることがしばしばありました。
ここで大事なのは、「相手の立場になって伝える」ということです。今回の場合だと、就活生という目線から物事を話せばよかったのです。(一年前は自分がそうだったのに、もう背伸びしちゃったのですよね、お恥ずかしい。)
また、「もう一人の自分を持つこと」。
これは、例えば“ツッコミ”みたいなものだと思ってください。
自分が言う(もしくは書く)ものについて今一度振り返り、それはどういう意味か、本当にそうなのかを常に問いただすこと。
こうしていくと、案外自分は物事の本質を何も知らないって事が分かってきます。
そこで、もう一つ大事なこと。
「謙虚さを忘れずに」
聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥。ということでどうしても分からない、というときは上司や先輩にどんどん質問してしまおう。また、無駄なプライドは捨てていきましょう。
あ、そういえば池上さんも“ブログを書くこと”をこの本で奨励していました。
ということで、このブログもしつこくやっていこうと思います。
2010年5月20日木曜日
コメント力
この本の著者は、「声に出して読みたい日本語」で有名な斉藤孝氏です。
題名にもなっている“コメント力”とは、会話のシーンや映画、音楽、演劇等に対する切れ味のいい発言力である。
この本では著名人(スポーツ選手や俳優、女優等)や漫画(エースをねらえ、バカボン、ムーミン等)を題材としている。そこで、“いいコメントとはどういうものか”に着目をし、コメント力を身につけるすべを提案している。
確かに、コメントは大事であると思う。例えば、テレビのグルメレポートがいい例で、おいしい物をただ“おいしい”と表現しても視聴者には何も伝わらない。彦麻呂みたいな比喩表現や、石ちゃんの“まいうー”の次から発言されるコメントもいい。印象に残るし、食べに行きたいと思わせてくれる。
日本人は元来、コメント下手の国民かもしれない。しかし欧米では、例えば会議等で発言がないと何も分かっていないバカな奴だというレッテルが貼られてしまう。自分の立場、求められている物、相手が何を意図して話しているのかを考えて、それを端的に表した言葉で発言した人が賢いデキる奴である。
(ここからは、ほぼ持論です。)
例えば、合コンとかでもそうだろう。初めて会った異性に対して、まずはどうコメントしていくか。ただ、“お酒がおいしいね”とか“かわいいね”だけじゃそれで終わってしまう。次の話の展開につながるコメント(話の起爆剤となる)がいい発言だろう。相手が何に興味があるのか、何を話したいのかをいち早く察知して、端的な言葉でコメントしていける奴がモテるのである。
誰でも最初は切れ味のよいコメントが最初から出来るわけではない。最初は下手でも何でも発言してしまってもいいと思う(ある程度、わきまえて発言することは前提として)。10回発言して、3回当たれば打率で言えば3割。なかなかいい成績ではないか。また、失敗することで人間は成長するものだ。何も発言しないのでは、ちっとも成長できない。
最初は、バカだと思われるくらいがちょうどいいかも知れない。逆に、えらそうにしゃべっている人ほど、理論武装で物事の本質を分かっていない確率が高い。
“コメント力”を身につけて、デキる、そしてモテる人になっていこうじゃないか。
2010年5月15日土曜日
グローバル製造業の未来
(カジ・グリジニック&コンラッド・ウィンクラー 訳:ブーズ・アンド・カンパニー)
グローバル競争でいかに生き残っていくか、まさに「Make or Break」=「創るか滅ぶか」の分岐点にある今をどう乗り越えるかを提言している。
具体的には、日本メーカーと欧米メーカーの特徴を分析し、それぞれの弱点を克服するような処方箋を提案し、グローバル市場で生き残っていくメーカーの特徴を示している(もちろん、これが答えだとは限らないが)。
特に、「製造観」という点に着目して論じているので、読み進めやすい本である。簡単にまとめると、日本メーカーはボトムアップの製造観、つまり“ものづくり思考”が強いが、事業戦略に欠けているという。反対に、欧米メーカーはトップダウンの製造観、つまり事業戦略に逃げ込み、製造現場に重きを置いていないという。
いままでは、こういった「製造観」の中で企業活動を続け、日本メーカーは欧米メーカーをしのぐ勢いで成長してきた。
しかし、新たに新興国メーカーの台頭が起きている(サムスンとかLGがよい例ですね)。さらに、もしも欧米・新興国連合体による巻き返しが起きたとき、日本メーカーの生き残りが危ぶまれるという。
中国やインドといった巨大市場をターゲットとしたとき、今のままの“ものづくり思考”だけでは太刀打ちできないこと、事業ポートフォリオのイノベーションが必要であることが指摘されている。
この本を読んで、欧米メーカーと日本メーカーの特徴を(なんとなく)整理して確認することが出来た。さらに、グローバル化に伴う戦略等をイメージすることが出来た。
そういえば、最近日本の大手自動車メーカーが金融危機以降、ついに黒字化することが出来たらしいが、それは大幅なコストカットが功を奏したらしい。製造技術が世界トップであっても、それを効率的に、無駄なく、いかに売っていくか、といったことを考えていかないと競争優位な事業活動はできないのだろう。
2010年5月10日月曜日
国家の品格
今まで自分は自分の生まれた日本の何を知ってきたのだろうか、と考えさせられた。
論理よりも情緒、英語よりも国語、民主主義よりも武士道精神。
もちろん、論理や英語や民主主義がダメだということを言いたいのではないと思う(破綻しつつあると表現しているが)。一日本人として、美しい情緒と形を身につけることが品格ある国家を保つ要素であり、日本人として生まれた真の意味であると論じている。
実際に、よく考えてみると自分の中にも、桜を見て春だなと感じ、冬にはスキーがてら山の頂上でアルプスの絶景に浸る瞬間がある。文学や哲学等々にあまり触れてこなかった自分でも、日本の環境で育ったせいか、そういった情緒の片鱗をかいまみることが出来る(と思う)。
せっかくそういった感情を持っているのだから、その日本人としての強みを伸ばしていこうじゃないか。そして、グローバルに伝えていこう。真の国際人になりたいと思わせてくれる一冊でした。
2010年5月9日日曜日
2015年のサービス産業
日本のサービス業の生産性(①)があがらない要因を分析。そこから、どうすれば生産性をあげられるのか?を課題にしている。そこで、実際に生産性をあげることに成功している企業、団体を分析することで、今後のサービス産業の未来に必要な要素を抽出している。
①生産性 : 経済学で、生産活動に対する生産要素(労働・資本など)の寄与度のこと。あるいは資源から付加価値を生み出す際の効率の程度のこと。生産性=アウトプット/インプット
1.ブランド戦略
サービス業は提供するモノが無形性であるがゆえにブランド化や差別化が難しいとされている。しかし、市場のニーズを先取りし、確固たる理念を発信し続けることで、この壁を越えてきた企業を紹介し、突破口を見出している。その中で私は、ブランドの方向性を示す価値、その価値を顧客に伝達する組織の構築力(どのように組織するか、ノウハウ)が重要だと感じた。
2.顧客アプローチ戦略
企業が目指すべき目標「持続可能な競争優位」の源泉には「違いを作ること」がある。そのアプローチとして「他社と違うところに自分を位置づける」「他社と違う経営資源を持つ」といった手段がある。ここでは、顧客という経営資源をうまく使って、生産性をあげた企業を例に分析を行っている。自社の顧客が誰なのか(細分化して考える)、自社の顧客のニーズが何なのかを徹底的に考える。そこから、顧客との強力なパートナーシップが構築されていくのだと感じる。また、クラウドソーシング(②)という手法の面白さと新規性が、今後のサービス産業に影響を与えるかもしれないと私は考えた。
②クラウドソーシング : 不特定多数の人に業務を委託するという新しい雇用形態。ウェブサービスのトレンドの一つでもある。
3.業務プロセス改革(=ビジネスプロセス・リエンジニアリング)
サービス業は、モノの「無形性」、生産と消費が同時に行われる「同時性」という2面性から、業務プロセスを細分化することが困難に感じられる。しかし、ターゲットとする顧客の本当のニーズを見極め、自社の理念(ミッション)に沿った経営資源の選択と集中を行わなければならないことが理解できる。
4.人材マネジメント戦略
社員モチベーション再生の組織戦略「VOICEモデル」に沿った分析を行っている。
V:バリューアプローチ 価値感の共有による組織の一体感
O:オポチュニティアプローチ 学習・自己成長・挑戦等による成長機会のデザイン
I:イノベーションアプローチ 従業員の創造性と企業家精神をひきだす
C:コミュニケーションアプローチ 仕事の情熱等を語りあう機会のデザイン
E:エンパワメントアプローチ 社員権限の適切な付与、職場環境のデザイン
組織、人材マネジメントによる影響が大きいサービス産業であるからこそ、この戦略は無視できない重要事項だと私は感じた。
5.サービス産業の海外展開
サービス業は、他の業界(例えば、製造業等)に比べ海外展開が大きく遅れている。これは、国内市場での満足感、企業経営の暗黙化、海外展開ノウハウの欠如が大きな要因だと考えられている。ここでは、いくつかの解決策が述べられているが、私が重要だと感じたのは以下のことである。まずは、市場を大きすぎる塊で見ないこと、平均値で見ないこと、消費スタイルの変化の早さを察知することの3点である。例えば、中国を例にとるならば、中国-上海-富裕層-富裕層の子供達-一定偏差値以上の大学に通う20代のようにセグメントしていくと海外展開していきやすいのかも知れないと思った。また、現地の商習慣に対応した人材マネジメントだ。中国、韓国、台湾では社員を人前ではしかってはいけないという事を初めて知った。このように細かい事まで気を配ることがプロの経営者なのではないか。
【この本を読んで重要だと感じたこと】
サービス業の特性、性質をしっかりと理解し、その上でロジックにとらわれない構想力が重要であること。そして、その構想の仮説検証を繰り返すこと。また、経営資源(顧客、従業員、ノウハウ)を蓄積していくこと。これにより、持続可能な競争優位が実現できる可能性が広がるのだと感じた。